かわいいむすこはずるい。

2016年春に息子が生まれました。

ペンギンとは何か

息子の好きな「ペンペン」について、親心を痛めている。

というのも「ペンペン」とは息子が口にするペンギンを指す幼児語なのだけれども
1)水族館で見た実際のペンギン
2)絵本に登場する作家さんテイストにデフォルメされたイラストのペンギン
3)フワフワしたぬいぐるみのペンギン
4)いつもお茶を入れているペンギンフォルムの水筒
5)ペンギンの脳天に穴が開いていてそこにボールを入れるプラスチック製のおもちゃ 

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それぞれ異なった素材、質感、サイズ感、用途、そもそも有機物/無機物、のこれらを全てひとまとめにして「ペンペン」と呼称し、安易に息子に教えても良いのだろうか。

ペンギンとは。皇帝ペンギンか岩跳びペンギンか。フォトスティックか、デフォルメか。リアリズムか、ファンタジーか。

実際のペンギンをモチーフとして展開されたさまざまなテイストのプロダクツ及び鳥網ペンギン目に属する生物を総称して「ペンペン(ペンギン)」と呼ぶことは、大人の世界では暗黙の了解であるがしかし。

これは実に高度な脳の働きではないか。元となる生き物を抽象化してさまざまな用途に応用し、それらが同一のモチーフを有することを当然のように理解する。

例えば雑貨店で気まぐれに手に取ったハンカチに、白黒模様でクチバシを有する縦長の生物が描かれていたとしたら、ほとんどの大人は「ああ、ペンギンね」と認知することができるだろう。どうして?すごくない?

 

ところで話は変わるのだけど、息子1歳8ヶ月現在「小さな犬」という絵本を読んでくれと私の元に持ってきて「パン!!」と言うようになった。

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この絵本は小さな犬と女の子の物語で、シクシクと泣いている女の子を慰めようと小さな犬があれこれ奮闘する心温まるストーリーなのだけど「小さな犬が女の子においしいパン屋さんへ案内する」というシーンが息子のお気に入りだ。

そして息子はレジのイラストがかかれている場所を指さし必ず「ティ!」と言うのだ。どうやらレジでバーコードを通す時の電子音を口まねしているらしい。

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それから、女の子がパンを買い終わるまでお店の外の扉の前でお座りをして待っている賢い小さな犬のイラストの箇所をバンバン叩いて「あてて!」と言う。「(扉を)開けて(やってくれ)」という意味で間違いなさそうだ。

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息子は実際パンが大好物でよく食べている。我が家では小型犬を飼っており、息子は犬を可愛がりたくて仕方ない様子だ。それから買い物に出かけると、買い物カートに座らされた息子は精算の様子を真剣に観察しながら「ティ!!」と言う。

これらのエピソードから総合的に推察するに、息子は実際の生活から学んだ事象を、絵本の中で抽象化された世界とリンクさせることができているように見受けられる。

 

つまるところ、私がこうも複雑に「ペンペン」について思い悩む必要など無さそうで、ペンペン的なものは全てペンペンとして、素直にペンペンであれば、よい、のでは・・・・?